コンクリートの外側から断熱材で建物を保護することで、コンクリートの寿命を大幅に伸ばすことができる。
メリット② 健康
内断熱では湿度が上昇しやすく、カビが発生しやすくなるといわれています。カビはダニの餌となり、アレルギー疾患の原因ともいわれています。その点、外断熱は壁の湿度を下げるのに有利であり、カビを防ぐことができる。
メリット③ 省エネルギー
コンクリートは蓄熱性という、熱をためる性質があり、これをうまく利用すると、冷暖房を節約することができ、省エネになります。
コンクリートもほかの物質と同じように、熱くなると膨張し、冷たくなると収縮します。コンクリートが外気に剥き出しにさらされるため、温度差をまともに受けてしまう無断熱や内断熱とは違い、外断熱は外気の温度の影響を受けにくく、温度の負荷を大幅に少なく出来ます。これが、高耐久の一つの要因になります。
コンクリートは本来強いアルカリ性である。コンクリートがアルカリ性を失っていくことを中性化といい、劣化の指標の一つとなります。中性化は、空気中の二酸化炭素や水の侵入による錆(酸化)などによって促進されます。そこで、コンクリートの外を断熱する外断熱であれば、コンクリートがひび割れにくいのに加え、物理的に雨や空気からコンクリートを保護することができます。これが、もう一つの高耐久の要因になります。
カビが発生する湿度80%を超えないためには、壁の湿度をできるだけ温かく保つ必要があります。外断熱の壁は、冬場の冷たい外気の影響を受けにくく、逆に温かい室内のの温度に同調するので、温かい温度を保つことができます。それによってカビの発生を防ぐことができます。
コンクリートは温度を貯める性質があり、これを蓄熱性といいます。外の空気が冷たければ冷たく、暑ければ温まります。この性質を利用すると、たとえば冬場に室内の温かい温度をコンクリートに蓄熱することで、室内に壁全体から温かい温度を伝えることができます。逆に、夏場でもコンクリートは断熱材の無い側の温度を蓄熱する、というのは不変の性質であるので外の熱を内に伝えにくく、部屋の中は涼しいままなのです。